画像OCRのAIモデルを切替可能に設計し推論コストを大幅削減 ― 品質を維持したまま1件あたりの費用を約17分の1へ
読み取り精度を落とさずコストを下げる、AIモデルの切替設計。株式会社PERVA(本社:東京都中央区/ITカンパニー)は、在庫管理SaaS向けの画像OCR(文字認識)機能について背後のAIモデルを設定ひとつで切り替えられる設計へ刷新し、1件あたりの推論コストを約17分の1へ抑える改善を実運用に反映しました。品質は従来モデルと同等を保っています。
背景
商品ラベルを撮影してJANコードやロット番号・使用期限を自動入力するOCR機能は、生成AIの画像認識を使うことで実装が容易になりました。一方で読み取り1回ごとにAPI利用料が発生するため利用が増えるほど費用が積み上がります。精度を保ちながら単価を下げられるかが運用上の課題でした。特定モデルにコードが密結合していると、より安価なモデルが登場しても簡単には乗り換えられません。

本改善の特長
1. モデル切替設計
OCR処理を共通の窓口(インターフェース)で抽象化し、どのAIモデルを使うかを設定値だけで選べるようにしました。コード本体を変えずにモデルを差し替えられるため、より安価で高性能なモデルが出た際にも短時間で移行できます。
2. 同等品質を担保
読み取った値はモデルを問わず同じ後段チェックにかけます。JANコードの検査数字による整合確認や日付・ロットの形式検証を通すことでモデルが変わっても抽出品質のばらつきを抑えます。実データでの比較ではJANコード・ロット・使用期限の読み取り結果が従来モデルと一致しました。
3. 即時に切り戻し
新しいモデルの調子が悪いときも設定ひとつで従来モデルへ戻せます。コード修正やデプロイを伴わず復旧できるため、コスト削減を攻めつつ運用の安全性も確保できる設計です。
コスト削減の効果
実データでの検証では読み取り1件あたりの費用が従来の約1.9円から約0.1円へと、およそ17分の1になりました。品質は同等のままです。利用規模に応じた削減額は試算ですが、たとえば100拠点が月あたり1,000枚ずつ読み取る場合、年間の読み取りは120万件となり費用は約228万円から約12万円へ、年間で約216万円の削減を見込みます。読み取り量が増えるほど効果は大きくなります。
今後の展開
同じ切替設計は音声検索や文書要約など他のAI機能にも横展開が可能です。モデルの進化に追従しつづけられる構造を土台にして品質と費用の最適点を保つ運用を進めます。生成AIプロダクト「VADO AI」で培った知見とあわせ、AIを実用コストで動かすための設計を各案件へ反映していきます。
お問い合わせ先
株式会社PERVA ITカンパニー
TEL:03-6428-7357
MAIL:info@perva.co.jp
問い合わせ:https://perva.co.jp/contact